American Dreamz
今日は、なかよし4人組のニッキー・ローラ・エイミー&クリスティーンと再会☆予定では、イタリアから帰ってきた後でみんなとスイスとドイツに行く予定だったんだけど、風邪を引いてしまって断念。
残念ではあったけれど、いつもなにかと一緒にいた4人と離れて、実は思いっきり一人の時間を
のんびりと過ごせてほっとしていた自分もいたんだよね。
でも、4人といつものpubで再会して、抱きしめあったら、そんな気持ちがすっかりどこかへ飛んでいってしまったんだから、不思議。
よく考えるとイギリスに来ていままでの日々、一人で部屋にいるか、カフェで勉強する以外は、いつもこの4人のうちの誰かと一緒にいた気がする。もし彼らと出会っていなかったら、今の私はないと思う。振り返れば、ともするとひきこもりがちな私を、いつもどうにかして説得して引っ張りだして、いろんなところに連れて行ってくれた。一緒に笑って泣いて。時にはけんかしたりもしたけれど、いつも彼らの前では素直な私でいられた。
でも今考えれば、そうやって笑顔の・そして素の自分でいられたのも、みんなが私が日本人であることや、へたっぴな英語を話すことも、全然気にしないで、ごく普通に接してくれたからだと思うんだ。でもよく考えると、そんなふうに人と接することができるって、すごいことなのかもしれない。

アメリカにいた時は、みんなと違うから、留学生だからって、周りの人はいろいろ気を使ってくれた。それはとってもうれしかったし、居心地は悪くはなかった。周りは私の意見を求めることもないし、ただニコニコうなずいていれば、そこにいられた。
でも、思ったことはなかなか口に出せなかった。それは自分の勇気がなかったからかもしれないけれど、みんなの優しさが、かえって大きな壁を、私との距離を、生み出していたような気がするんだ。みんなが気を使えば気を使ってくれる分、私も気を使うから、何も言えなかった。何か言えば、関係が壊れてしまいそうで、とっても怖かった。

ところがイギリスに来て出会ったこの4人は、私がどんなに「みんなとは育ってきた環境や言語が違うんだよ。」ってこっそりアピールしてみても、全然甘やかしてはくれなかった。いつも、ねぇどう思う?どう思う?って聞いてきたし、反対に、ちょっとぼぉっとして無口でいると、全然話の輪に入っていけなくて、焦ったりもしたぐらい。
でも、そんな彼らの「対等さ」に、今はすごく感謝しているんだ。間違えることを気にしないで英語を話せたから、半年前よりもずっとスラスラ話せるようになったし、それ以上に、他人に対して自分をさらけ出すことができるようになった。

今考えるとね、人生で初めて本当の「友達」に出会えた気がするの。
大げさじゃなくて、本当にそう思うんだ。
日本にいた時はね、いつも自分で自分の周りに大きな壁を作ってしまっていたんだ。
それは、『すべての人から好かれたい!』って思って、誰に対しても気を使って話していたから。だから、人には本音なんて見せなかったし、だからこそきっと相手も、気を許せなかったからなんだ。って、今ならその理由がよく分かるような気がする。

d0057762_1044531.jpgpubで夕食をすませた後、みんなで久しぶりに映画を見に行ったんだ。American Dreamzっていってね、American Idolっていうアメリカで最高視聴率を誇る番組をパロディー化したもの。お腹が痛くなるぐらい笑えるっていう前評判があった映画だったんだけどね、これでもか!ってぐらい現実を皮肉的に描いていて、映画が終ってからは、みんなちょっと悲しくなってしまったんだ。
帰り道でいろいろ意見を交換したんだけど、
「私はいつも夢をみて、将来に希望をもってるんだ。だから作り物の世界だって分かってるけど、ハッピーエンディングの映画を見るのをやめられないんだよね。だけど、この映画を見ると、やっぱり現実には憎しみ合い、殺し合い、裏取引・・・そんな汚いものが溢れているんだ。って思わずにはいられなくて、すごく寂しくなっちゃった。」って、私が言ったらね、エイミーがこう言ったんだ。
「そうだね。私もそう思うよ。でもね、こんな皮肉的な映画の中でも、作り手は、少しだけど将来への期待を残していると思うんだ。映画の中で大統領が『中東問題は、絶対に解決なんてしないよ。絶対にありえないね!』って言った時に、アラブ人のオマーが『それでも僕は、希望を捨てたくないんです』って小さな声でいうシーンがあるじゃない、私はそれを見て、今の現実はちゃんと見極めなくちゃいけないし、だからこそ負の部分があることもちゃんと目をそらさずに認めなくちゃいけない。だけど、将来を築いていく私たち若者は、希望を捨てないで生きていくべきなんじゃないかって、そう思ったんだよね。」
エイミーはそれから、彼女がいかにユダヤ人として育つことで「ドイツ人=元ナチス=悪」っていう考えを植えつけられたか。だけど、実際にドイツに出向いたり、大学の寮で部屋をシェアーしたりと、ドイツ側で語られている歴史を知ったり、ドイツ人と生活をともにするうちに、いかに自分の考えが間違っているかに気が付いたかっていうことを、話してくれた。

そんな話を聞いてね、そしてもう一度、今日見た映画のことを考えてみたらね、確かに現実と向き合うのって勇気がいるし、嫌なことまで知ったり体験したりと、リスクも伴うこと。だけど、だからといって現実から目を離して、作られたファンタジーに耽って、自分の頭の中だけの世界に生きることのほうが、危険なのかもしれない。って、そう思ったんだ。
実際にやってみなくては、何も分からない。それが現実というものの怖さでもあるけれど、生きているという証であり、醍醐味であり、その積み重ねがあって初めて、もっといい世の中が作られていくのだと思う。
だから、私ももっと社会でどんなことが起きているのか、自分から情報を集めにいってみよう。自分の足で確かめてみよう。と思ったんだ。
与えられた情報に触れて、すべてを知ったような気になって、批判ばっかりして、それでは自分も、もちろん世界も変わりっこない。

1人でいるのは楽だし、人間関係の面倒なドラマに無駄な時間と労力を費やすのはもったいないことかもしれない。でも、もし私がただ机に向かって1人読書に励んでいるだけだったのなら、私はまったく成長していなかったことだろう。

もろくて目に見えない、友達の友情を信じるなんてとってもリスクが大きいこと。だけど、私はそのすべてのリスクを背負ってでも、この4人のことは信じてみようと思う。自分をさらけ出してみようと思う。そして、心の底から、感謝をしたいと思うのです。

*ちなみに、映画のポスターには『想像してみな!大統領が新聞すら読まない国家を。まったくもって馬鹿げた理由のために戦争しに行く国を。そして、大統領選挙よりアイドルを決めるための投票率のほうが高い国を!』って書いてあるんですけれど、これ、いったいどこの国のことかしら・・・。
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by sweetest-life | 2006-04-22 23:59 | 映画
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泣き虫24歳の仕事日記
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